トルクリミッターの仕組み|動力(動作)の伝達と遮断の解説

トルクリミッターを理解するとけが防止に!

トルクリミッターは、設定トルクを超えると動力(動作)の伝達を自動的に遮断し、高トルクによる過負荷を防ぐ仕組みです。トルクリミッターの仕組みをより深く理解することによって、適した使い方を検討することが出来ます。例えば、指の挟みこみによる怪我を防止したい場合、センサーや制御等、膨大な機構が必要になる可能性があります。しかし、トルクリミッターの仕組みを理解していれば、トルクリミッターのみで解決することが出来ます。

今回は、トルクリミッターの動作と役割、動作の仕組み、使用が適している場面について、詳しくご説明いたします。

電動ドライバー

トルクリミッターは、設定したトルクを超えると入力軸に対して出力軸が自動で空転してトルクの伝達を遮断する部品です。上のgif動画のように、電動ドライバーにトルクリミッターを搭載することで、眼鏡に負担をかけずにネジ締めをすることができます。トルクリミッターを搭載していない場合は、ネジ締め後もモーターの回転をずっとネジに伝え続けることで、負荷がかかり過ぎ、破損してしまいます。しかし、トルクリミッターを搭載した場合は、ネジ締めによる力がハウジングに伝わり、ハウジングの内側にあるスリーブとの連動が遮断され、ネジ締め後はモーターの力をネジに伝え続けることなく、ネジを取り付けることができます。このトルクリミッターの動作の仕組みは、次章で詳しくご説明いたします。

トルクリミッターの動作の仕組み

グラフ

上図の通り、設定トルクを境に、トルクの伝達の遮断領域と伝達領域があります。トルクリミッターは設定トルクを超えない限り、トルク値がどのように変動しても、動力(動作)を伝達することが出来ます。一方、設定トルクを超えた場合は、トルク値が設定トルクを下回らない限り、動力(動作)を遮断し続けます。

トルクリミッターが設定トルクを下回っていて、伝達領域にある場合、先ほどの電動ドライバーはネジを締め続けます。トルクリミッターとシャフトが連動して、ハウジングとハウジング内部のスリーブが一緒に回転することにより、動力(動作)をネジへ伝達しています。トルクリミッターが設定トルクを上回り、伝達の遮断領域に入った瞬間に、電動ドライバーはネジを締めることをやめてしまいます。トルクリミッターのハウジングとスリーブの連動は遮断され、スリーブのみ回転することで、動力(動作)はネジに伝わらず、トルクリミッターが機能している状態になります。トルクリミッターは設定トルク次第で、ネジを締める強さを調整出来、製品の故障を防ぐことが出来ます。

トルクリミッターの使用が適している場面3選

トルクリミッターの使用が適する場面

場面①:位置決め
トルクリミッターは、位置決めの際に効力を発揮します。例えば自動開閉カーテンにトルクリミッターを取り付けると、伝達領域では動力(動作)を伝達して開閉動作を行いますが、開け切った、閉まり切った瞬間に設定トルクを超えるので、遮断領域に入り、動力(動作)を遮断します。カーテンが設定した位置よりも動きすぎてしまうことを防ぐことが出来ます。

場面②:安全対策
けがの防止にもトルクリミッターは役立ちます。シャッターやベルトコンベアに指や異物が挟まった時、設定トルク以上の負荷がかかる為、動力(動作)が伝達されず、負傷や機械の故障を防ぎます。機械に異常が起きた時に、トルクリミッターによって事故を未然に防ぐことが出来ます。

場面③:重い動作を持たせたい
高級感のある製品に対し、意図的に重い動作にさせたい場面でも、トルクリミッターは適しています。例えば、オーディオ機器のボリューム調整のつまみの回転を勢いよく回すのではなく、意図的にスリップさせることによって抵抗感を持たせて回転させ、高級感のある動きを持たせたり、ボリュームを微調整出来るようにさせたりすることが出来ます。

トルクリミッターの仕組み|動力(動作)の伝達と遮断の解説 まとめ

トルクリミッターの動作は外観からは理解しづらいですが、実際の動きやグラフを見ることによって、動力(動作)の伝達をイメージできるのではないでしょうか。
トルクリミッターの使い方についてはこちらのページからご覧ください。
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